2013年2月5日火曜日

スタチンと食道がん


スタチン使用で食道がんリスクが30%低下
 
■スタチン使用とがんリスクとの関連はしばしば議論されるテーマとなりつつある。
最近では,がん関連死亡率の減少につながるとの報告などもあるが,こうした結果については慎重に受け止めるべきとの意見も多い。

■米メイヨークリニック消化器・肝臓病科のグループらは,スタチン使用と食道がんとの関連をメタ解析により検討。
「スタチン使用群では食道がん発症率がスタチン非使用群と比べて約30%有意に低く,この傾向はとりわけ,バレット食道患者の食道腺がん発症に関して顕著であることが示された」と報告した。

出典  MT Pro 2013.2.1
版権  メディカルトリビューン社

2013年2月4日月曜日

ACCとAHA 急性冠症候群・冠動脈疾患の基本情報を統一


急性冠症候群・冠動脈疾患の基本情報を統一へ,その目的は?

■ACCとAHAは1月28日,急性冠症候群(ACS)と冠動脈疾患(CAD)の研究や臨床上重要な基本情報および定義の標準化を目指すと発表した。

■公表された基本情報・定義集では,患者背景や治療内容,予後などの情報が7つにカテゴライズされている。
ACCによると,標準化は臨床研究の分野だけでなく,電子カルテへの導入による日常臨床での適用も想定したものだという。
なお,編纂には米国救急医学会や米国胸部外科学会,救急看護師や救急救命士の団体も協力している。

◎ 規制当局メンバーも参画
■定義集は,米国および各国のACSレジストリーやこれまでの各種臨床試験で使用されているデータに基づき作成された。
さらに,米食品医薬品局(FDA)のメンバーも参画し,薬剤やデバイスの評価に用いる主要な項目とのすり合わせが実施された。ACSとCADに関する基本情報の概要は次の通り。

1. 患者情報:性や生年月日,人種,入院紹介のソース,健康保険のタイプなど
2. 既往と危険因子:狭心症や心不全の既往,バイパス術歴,各種動脈硬化性疾患の有無,インフルエンザや肺炎球菌
 ワクチンの接種歴など
3. 臨床所見:症状が発現した日時,心拍数や初回受診時の収縮期血圧,身長・体重など
4. 診断方法:心電図および初回心電図の実施場所,LDLおよびHDLコレステロール値や血糖値など
5. 侵襲的治療介入:植え込み型除細動器(ICD)のタイプや非侵襲的ストレステストの実施日,ACS責任病変,左冠
    動脈主幹部の狭窄度など
6. 薬物療法:使用した抗凝固薬の量,発症24時間以内のβ遮断薬の使用,退院時のアスピリン処方の有無など
7. 予後:入院中の死亡,再発,出血に関する情報(TIMIやGUSTO分類,出血箇所など)あるいは外科治療の有無,
   退院時の状態(自宅,多施設への転院)ほか

◎研究,臨床現場のプラットフォーム共通化で患者の予後改善を目指す
■ACCはこの定義集を,臨床研究や患者登録システム,構造化レポートの他,電子カルテに適用することも視野に入れていると説明。
 
■従来,臨床あるいは研究の場において異なる使われ方をしてきた基本情報や定義を共通のプラットフォームとすることで,多くの研究や患者レジストリー間の比較検討や,病院や地域,国など異なるレベルでの診療の質評価が容易になるなど,多くのメリットが期待できる。

  さらに,臨床試験と実地臨床の乖離の解消や,心血管疾患患者の予後の改善が期待される。


出典  MT Pro 2013.1.31
版権  メディカルトリビューン社

2013年1月21日月曜日

乳製品と動脈硬化


男性ではバターがくせもの,乳製品で唯一動脈硬化と関連
英・ケアフィリ前向き研究
要約
男性での牛乳および乳製品の摂取と動脈硬化の関連性を検討した結果がHypertension(2013; 61: 42-47)に掲載された。
英・レディング大学のKatherine M. Livingstone氏らが,23年間のコホート前向き研究(ケアフィリ前向き研究)の中で明らかにしたもので,牛乳や乳製品の中でもチーズとクリームは動脈硬化の危険因子と関連しなかったが,バターは関連していたという。
なお,同研究ではこれまでも牛乳や乳製品を摂取しても心血管疾患(CVD)のイベント発生率は低いことを明らかにしている。

■バターでは摂取量が多くなるにつれて,インスリン分泌,トリグリセライド,総コレステロール,拡張期血圧の上昇が認められた。

■牛乳の摂取量は将来の血圧レベルに反映され,バター以外の乳製品は動脈硬化や糖・脂質代謝に害を及ぼさない。

出典  MT Pro 2013.1.17
版権  メディカルトリビューン社




2013年1月19日土曜日

Ca拮抗薬 vs. 利尿薬,肥満レベル別に効果を再検証

Ca拮抗薬 vs. 利尿薬,肥満レベル別に効果を再検証すると…
ACCOMPLISH試験サブ解析から


■心血管病を発症した後はBMIが低い方が予後不良となる“Obesity Paradox”といわれる現象が多数の疾患において報告されている。
典型的なものとして心不全患者や閉塞性動脈硬化症患者において,予後不良患者では体 重減少が生じてカヘキシーになることがある。
高血圧患者ではBMIと予後をプロットするとU型になり,BMIが35を超えるような超肥満患者では予後不良 であるが,低BMIもまた予後不良とされる(J Am Coll Cardiol 2009; 53: 1925-1932)。

■利尿薬は肥満群のみで,Ca拮抗薬はBMIレベルに関係なく心血管イベントを予防

■高血圧患者において

(1)肥満,過体重,正常体重とBMIレベルが低下するほど予後が悪くなる,
(2)Ca拮抗薬追加群は,BMIレベルにかかわらず心血 管イベントを予防する,
(3)一方,利尿薬追加群は,肥満群では心血管イベント予防効果を認めるが,過体重,正常体重群では効果を認められない

参考サイト
 N Engl J Med 2008; 359: 2417-2428
Lancet 2012年12月6日オンライン版
 

 

http://mtpro.medical-tribune.co.jp/mtpronews/doctoreye/dr121203.html
出典 MT Pro  2012.12.11
版権 メディカル・トリビューン社

2012年11月19日月曜日

ビタミンD欠と心臓疾患リスク

ビタミンD欠乏で心臓疾患のリスク増大
要旨
血漿中の活性型ビタミンDレベルが減少すると、虚血性心疾患や心筋梗塞、早死のリスクが増加することが、デンマーク人の集団研究およびメタ分析により明らかになった、というコペンハーゲン大学による報告。
ビタミンDの欠乏は、以前から骨の健康を損ねるといわれているが、複数の疫学研究において、ビタミンDレベルが低いと、心臓発作、冠状動脈硬化、狭心症につながる虚血性心疾患のリスクが高くなることも示唆されている。

<関連サイト>

ビタミンD欠乏で心臓疾患のリスク増大:世界の最新健康・栄養ニュー

ビタミンDが低いと動脈硬化が進展 - 医学博士 蒲原聖可ブログ


血液のビタミンD濃度と心疾患のリスクとの関連性について:六号通

2012年11月16日金曜日

新しいアブレーションシステムも,不整脈診療の最新技術

要約
第60回日本心臓病学会学術集会(2012年9月14~16日,金沢市)のシンポジウム「不整脈診療における新技術」では,植え込み型ループ式心電計(ILR)によ る診断,マッピングシステムの進歩,新しいアブレーションシステムの開発など,不整脈診療における最新技術が紹介された。

■ILRは失神患者の診断に使用できるようになったが,その位置付けは必ずしも明確ではない。

■ILRは原因不明の失神患者の確定診断に有用であり,心房細動(AF)アブレーションの評価や失神を伴うBrugada心電図患者の診断などにも適用できる可能性がある。

■現在行われている高周波カテーテルアブレーションは熱を用いたシステムであるため,血栓形成のリスクを避けられず,病変深達度にも限界がある。

http://mtpro.medical-tribune.co.jp/mtpronews/1209/1209045.html

出典 Medical Tribune  2012.9.19
版権 メディカル・トリビューン社

2012年11月15日木曜日

RA系阻害薬とアブレーション後の再発

~正常心房サイズの心房細動患者~
RA系阻害薬がアブレーション後の再発を抑制

要旨
最近の大規模臨床試験では,レニン・アンジオテンシン(RA)系阻害薬(RASI)による心房細動(AF)再発予防に否定的な報告が相次いでいる。
名古屋第二赤十字病院循環器内科の安藤萌名美氏,滝川正晃氏(現・横須賀共済病院循環器内科)らは,これまで小規模な検討成績しかなかったカテーテ ルアブレーション後のAF患者を対象に検討を実施。
リモデリングの進行が比較的軽度と考えられる正常左房サイズのAF患者では,RASIがAF再発を有意に抑制したと報告した。

http://mtpro.medical-tribune.co.jp/mtnews/2011/M44360762/
出典 Medical Tribune  2011.9.8
版権 メディカル・トリビューン社