2012年8月31日金曜日

拡張不全の予後予測に有用な心筋硬度指標を提唱
http://mtpro.medical-tribune.co.jp/mtnews/2012/M45300611/

■EFの保たれた拡張不全(HFpEF)は,拡張機能の評価,特に心筋stiffness(硬度)の評価に難渋する現実があった。
今回,大阪大学大学院循環器内科学の大谷朋仁氏らは,線形弾性理論に基づき考案したDiastolic Wall Strain(拡張壁ストレイン;DWS)が,簡便かつ非侵襲的な心筋硬度の指標となることをHFpEF患者で検証し,予後予測にも有用であることを明ら かにした。

出典 Medical Tribune  2012.7.26
版権 メディカル・トリビューン社

 

2012年8月30日木曜日

新規降圧薬LCZ696

バルサルタンを上回る心不全改善効果,新規降圧薬LCZ696
PARAMOUNT・第Ⅱ相臨床試験
出典 MT pro  2012.8.29
版権 メディカル・トリビューン社

要約
アンジオテンシンⅡ受容体とネプリライシンを阻害する全く新しいクラスの新規降圧薬LCZ696の第Ⅱ相臨床試験の結果が報告された。
アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬(ARB)バルサルタン投与群と比べて,LCZ696投与群におけるN末端プロB型ナトリウム利尿ペプチド(NT-proBNP)の有意な減少が認められた。

2012年8月29日水曜日

CHD発症のリスクマーカーには冠動脈石灰化

ACC・AHAの新リスクマーカー,冠動脈石灰化が最も高精度
出典 MT pro  2012.8.28
版権 メディカル・トリビューン社

要約
フラミンガムリスクスコア(FRS)で,冠動脈疾患(CHD)発症が中リスクに分類されていた者が実際には高リスクや低リスクである場合がある。
米ウェイ クフォレスト大学循環器内科のJoseph Yeboah氏らは, 米国心臓病学会(ACC)/米国心臓協会(AHA)による6つの新リスクマーカーを同一集団で再評価した結果,クラスⅡに推奨された冠動脈石灰化 (CAC)は他のマーカーと比べて最も精度に優れると結論した。

 

2012年8月28日火曜日

生涯の心血管死リスクと性・人種

性・人種より従来の危険因子が重要
出典 MT pro  2012.8.29
版権 メディカル・トリビューン社

要約
テキサス大学サウスウェスタン校(テキサス州ダラス)のJarett D. Berry博士らは「55歳時点で,コレステロール高値,高血圧,喫煙,糖尿病のうち1つ以上の危険因子を有すると,性や人種(アフリカ系米国人か白人か)を問わず,これら危険因子の非保有者と比べ心血管疾患(CVD)による生涯死亡リスクが著明に上昇することが分かった」とNew England Journal of Medicine(2012; 366: 321-329)に発表した。

2012年8月27日月曜日

利尿薬+食塩水で心不全改善

心不全の常識を覆す? 利尿薬+食塩水で病態改善
http://mtpro.medical-tribune.co.jp/mtpronews/doctoreye/dr120802.html 
出典 MT pro  2012.8.23
版権 メディカル・トリビューン社 
要約
急性心不全の各代理指標について,高用量フロセミド単独群でも効果が認められたが,高用量フロセミド+高張食塩水群ではいずれも高用量フロセミド単独群よりもさらに良好な効果であった。

2012年8月25日土曜日

軽症高血圧に対する降圧療法の初発予防効果

コクラン「軽症高血圧に対する降圧療法の初発予防効果は不明」
出典 MT pro  2012.8.22
版権 メディカル・トリビューン社

要旨
コクランレビューに8月15日,「軽症高血圧例に対する一次(初発)予防を目的とした降圧療法のベネフィットは不明」との報告が発表された。
カナダ・ブリティッシュコロンビア大学Diana Diao氏らが,現行ガイドラインでは薬物療法の対象となる血圧140~159/90~99mmHgの人を対象とした4件のランダム化比較試験(RCT) 試験を解析。
降圧療法群ではプラセボ群に比べ全死亡,冠動脈疾患,脳卒中,全心血管疾患の有意なリスク減少が見られなかった一方,有害事象による服薬中止率が有意に多かったとの結果が示されている。

 

2012年8月21日火曜日

世界で初めて家庭血圧計の測定値に基づいた降圧目標値を東北大学が検証 ーHOMED-BP研究の最終結果ー

要旨
本研究の結果から、実地臨床において家庭血圧を125mmHg未満に降圧することは困難であるものの、家庭血圧を130mmHg未満に降圧することにより、心血管イベントの5年発生リスクを1%未満に抑制できることが示された。

2012年8月20日月曜日

血液型と冠状動脈性心臓病

血液型がO型の人は冠状動脈性心臓病の発症リスクが低め
AHAが、ABO式血液型と冠状動脈性心臓病(CHD)との間には因果関係があるとの研究結果をウェブサイトに掲載した。


ABO Blood Group and Risk of Coronary Heart Disease in Two Prospective Cohort Studies
http://atvb.ahajournals.org/content/early/2012/08/14/

2012年8月16日木曜日

CKD・ベニジピンの尿蛋白抑制効果

■コニール8mgはアムロジピン5mgと同等の降圧効果を示したが投与6か月、12か月後の尿蛋白は、アムロジピン群に比べコニール群で有意に抑制した。
 Nakamura T et al. Am J Med Sci.2012:339(2) :157-163
■PWVは12か月後コニール群で改善。
   Nakamura T et al. Am J Med Sci.2012:339(2) :157-163

2012年8月11日土曜日

Ca拮抗薬と複合心血管イベント

冠動脈疾患合併高血圧患者におけるCa拮抗薬と複合心血管イベント発現に対する影響
■ニフェジピンはコニール、アムロジピンに比較してイベント回避率が有意に低い。
 Nitta Y,Yamagishi M et al: J Int Med Res 2010:38:253-265

2012年8月8日水曜日

脂質異常症に対する食事療法

脂質異常症に対する食事療法
コレステロール低下作用あるもわずか
他の治療法との併用が肝要
http://mtpro.medical-tribune.co.jp/mtnews/2012/M45310071/
要旨
食事療法だけでは,血中コレステロールをわずかに低下させることしかできないため,他の治療法との併用が重要。

■食事療法によるLDL-C値の低下率は6〜15%に過ぎない。

出典 Medical Tribune  2012.8.2
版権 メディカル・トリビューン社

<番外編>
ウサイン・ボルトが動物界のオリンピックに参加したら…

2012年8月7日火曜日

スタチンと皮質・皮質下の微小出血

スタチン使用で皮質・皮質下の微小出血が2倍に
初回脳出血患者におけるMRIでの検討
http://mtpro.medical-tribune.co.jp/mtpronews/1207/1207078.html
<要約>
csMBの発生率がスタチン使用者で有意に上昇。出血病変の数は非使用者の約2倍であった。

出典  MT Pro 2012.7.30
版権 メディカル・トリビューン社


スタチンによる脳出血リスク,メタ解析発表
関連性認められず
http://mtpro.medical-tribune.co.jp/mtpronews/1110/1110063.html
<要約>
 スタチン投与と脳出血(頭蓋内出血)リスクとの関連性は認められなかった。

出典  MT Pro 2011.10.21
版権 メディカル・トリビューン社

2012年8月6日月曜日

インパクトファクター

「 インパクトファクターはアメリカの一民間企業が世界の英文誌を集めてすべての論文をデータベースに入れて、”引用される論文はいい論文”という前提で各論文の引用回数を求め、どの雑誌の論文が引用されやすいかという観点から、その雑誌の科学全体に対する貢献度を求めたものである」
  窪田輝蔵著『科学を計る』(インターメディカル刊より)

2012年8月4日土曜日

低リスク者への心電図検査不要

「低リスク者への心電図検査不要」を再表明,米指針
冠動脈疾患スクリーニングに関するステートメントをアップデート

出典 MT pro  2012.8.3
版権 メディカル・トリビューン社

降圧治療の進歩

高血圧研究の進歩で質の高い降圧治療が可能に

■Hypertension Objective treatment based on Measurement by Electrical Devices of Blood Pressure(HOMED-BP)

・・・早朝家庭血圧115/65mmHgで循環器疾患リスク最小

■治療抵抗性高血圧にACE阻害薬,ARBとアルドステロン拮抗薬の併用が有効 。

■ACE阻害薬とARBの降圧効果は限定的 。

■レニン-アンジオテンシン-アルドステロン系のdual blockadeは,糖尿病性腎症や心不全では効果はあるが,それ以外の症例や血圧値に対する効果は限定的で,併用する場合も高カリウム血症,低血圧,腎機能低下などへの注意が必要である。

■Addition of Spironolactone in Patients with Resistant Arterial Hypertension(ASPIRANT)trial

・・・治療抵抗性高血圧へのスピロノラクトン追加投与が有効。

■治療抵抗性高血圧には積極的な減塩療法を行う必要がある。

出典 Medical Tribune  2012.8.2
版権 メディカル・トリビューン社

2012年8月1日水曜日

心臓デバイスの植え込みと死亡率

心臓デバイスの植え込みに伴う感染性心内膜炎で高い死亡率
デバイスの早期摘出で死亡率は低下

要旨
心臓デバイスの植え込みによって感染性心内膜炎を発症した患者では,院内死亡率と1年死亡率,弁感染や心不全,持続性菌血症などの合併症率がいずれも高く,とりわけ弁感染がある場合に死亡率が著明に高い。


http://mtpro.medical-tribune.co.jp/mtnews/2012/M45300011/


出典 Medical Tribune  2012.7.26
版権 メディカル・トリビューン社